ExcelやGoogleスプレッドシートでは不足!最適なデータ管理とは?

最適なデータ管理とは? 業務改善・DX推進部

日頃の業務で取り扱っているデータ、どうやって整理・保管していますか?エクセルやGoogleスプレッドシートでデータを管理する際の落とし穴や、データの保存先としてみた時の注意点、これからの時代におけるデータ保存のあり方などをまとめました。

そもそもデータやデータの保存方法をおさらい

もらった名刺を引き出しにストックしておく、これはデータ(名刺)が散乱している状態。あいうえお順に整理して付箋で索引を付けた名刺たちは、データベースとなります。データベースとは、決まった形式に整理されたデータの集まりを指します。

たとえば、「苗字(必ず苗字と名前で分ける)」「名前」「企業名(全角表記)」「電話番号(半角英数でハイフンナシ)」など、決まった形式で整理された情報がデータです。

データベースは、その情報を一か所に集めたものを指します。整理された情報が集まっているわけですから、取り出しやすく、見つけやすく、扱いがしやすいようになっているはずです。

データベース

さて、あなたの部署ではこういったデータベースをどこにどうやって保存しているでしょうか。

エクセルとGoogleスプレッドシートの特長をチェック

エクセル

エクセルは、マイクロソフト社が開発・有償販売しているアプリケーションソフトです。「Microsoft-OFFICE」と呼ばれる統合ビジネスソフトウェアのひとつであり、表を作成して合計するなどの計算やグラフの作成などに使用されています。

1人に1つを基本としてライセンスが与えられるため、業務で使用する場合は全員がライセンスを取得しておく必要があります。

エクセルが使いやすい理由のひとつに、新規のファイル(ブック)が既に格子状になっているところがあげられます。表形式の書類が作りやすく、情報の整理がしやすい画面です。入力したデータは、ブック(エクセル内)に保存されるので、開けばすぐに確認することができます。

エクセルのデータ保存に関する基本機能

基本的には個人で扱うデータを管理するのがセオリーですが、社内のネットワークやWEB上の共有サーバーに保存すれば、自分以外も利用することができます。また、ファイルをコピーして名前を付けなおし、メールなどに添付して送付するという方法で情報共有を行う必要があります。

複数のエクセルデータ共有方法

複数を管理しようとすると、途端に面倒が多くなる。これは、個人で使用する表計算ソフトというエクセルの特性によるものです。

たとえば、使い勝手の良さから気軽にファイルを作ってしまうため、ファイルが増えてしまう傾向にあります。エクセルは、ファイルを跨いだデータ検索ができないため、たくさんのファイルの中からデータを探す場合、1つずつ開いて内容を確認する必要があります。

そして、データを集めるファイルを新たに作り、そのファイル内に蓄積していくという方法をとらなくてはなりません。万が一、そのファイルが破損してしまった場合は、せっかく集めたデータを失う(参照できない)ということになります。

個人の表計算向けに生まれたエクセルは、たくさんのファイルから集計したり、複数名で1つのファイルを管理することに向いていません。また、ファイルが破損した場合は復旧が難しいということも懸念される点です。

エクセルデータのデメリット

Googleスプレッドシート

Googleスプレッドシートは、Google社が提供している表計算Webアプリケーションソフトです。インターネット環境がありGoogleアカウントを持っていれば、無料ですぐに使用できます。同社開発のブラウザChrome上で使用すれば拡張機能が利用でき、Googleフォーム(アンケート機能)の集計結果を引き継ぐことができるなど、他のサービスとも連携が取りやすいのも特長です。現在も開発が進んでいるため、常に課金なく最新バージョンを使用することができます。

スプレッドシートはダウンロードしない限り、ファイルはすべてGoogle社が用意したクラウド上に保存されます。エクセルと違うところは、「保存する」というアクションが自動で行われるということ。自動保存の設定をしなくても、定期的に保存をしてくれます

スプレッドシートのデータ保存に関する基本機能

Googleスプレッドシートの特長のひとつに、複数での編集・閲覧機能の充実があります。ファイルをオンラインでシェアできるよう、さまざまな工夫がされており、同時書き込みはもちろん、いま誰がこのファイルにアクセスしているか、書き込みを行っているかを、リアルタイムでアクセスしている全員が把握できます。また、誰がいつ変更を加えたのかも閲覧が可能なので、ファイルをさかのぼることが容易です。

複数のスプレッドシートは、共有リンクにより複数での同時アクセスが可能。

Googleスプレッドシートはネット環境にファイルを保存するため、PCのメモリやソフトウェアに依存せず、スマートフォンからも利用が可能です。

しかし、社外クラウド環境を利用しており、情報共有しやすい機能であるため、セキュリティー面での不安が付きまといます。情報共有のためのリンクの制限の設定ミスなどにより、「誰でも見る・編集することができる」という状況が作られてしまうのが心配な点といえるでしょう。

スプレッドシートデータのデメリット

理想のデータ保存方法とは

エクセルやGoogleスプレッドシートは手軽にデータを作成、保存できますが、データの蓄積や集計、安全性に関しては心配な点があります。また、データ量が増えるとファイルを開いたり表示させたりというような動作速度が遅くなってしまう、という問題も大きな欠点といえます。

これらの問題に対して、整理された多くのデータを保存する手段としては、「データベース」が有効な方法としてあげられます。

しかし、データベースはデータの蓄積やデータの抽出、さまざまな集計などができる反面、エクセルやGoogleスプレッドシートのような「情報を入力するための画面を持った」ソフトウェアとは異なるため、「データを操作(表示)する画面」が必要になります。この画面の作成にはアプリケーションが必要となり、専門知識が必要となります。

多くの場合、データやデータベースを制御するためのSQL言語を使用して行います。通常はシステムエンジニアが業務にあたります。しかし、昨今はノーコードツールやローコードツールといった、専門知識がなくてもアプリケーションが作成できる手段が登場しているので、データの保存手段として、気軽に用いる例も増えているのが現状です。

今まではエクセルやGoogleスプレッドシートを活用していた方も、今後はデータを安全で利活用のためにデータベースを用いてみてはいかがでしょうか。

データベースをもっと知りたい!
という方のために、動画やテキストを用意しています。

社会人のためのデータベース講座
データベースを学びたい方へ、Excelとデータベースの違いや、テーブルの設計方法、正規化の考え方などを解説します。

アプリとGoogleスプレッドシートの違いについて
非効率を解消、データ利活用を実現するには何を使うべき?webアプリとGoogleスプレッドシートとの違いについて、ITベンダーがざっくり説明します。

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